【幼児教育】Early Childhood Education(ECE)ニュージーランドは保育園週20時間無料!4園見学から入園、慣らし保育まで

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わたしたち家族4人は、2025年春、ニュージーランドへ移住しました。治安がよくて、食材が豊かでおいしくて、子育てしやすいこの街に移住できて、本当によかったです。そんなひつじさん家の移住~永住権ゲットに向けてのこれからをお伝えしていきます。

現地の保育園について知りたい!週20時間無料って本当?

ニュージーランドの保育施設は週20時間無料です!ですが、実は注意しておく点があります。

そこで子連れ移住で気になる幼児教育について、見学4園!慣らし保育2園!の実際をお伝えします。

  • ニュージーランドの幼児教育施設の種類
  • 幼児教育の基本「テファリキ」とは?
  • 週20時間無料と注意点5つ
  • 4園の比較
  • 入園に必要な書類
  • 入園後の実際
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Contents

幼児教育・保育施設の種類

ニュージーランドでは5歳の誕生日を迎えるとPrimary School(小学校)に入学可能です。6歳以降が義務教育のため、6歳の誕生日までに小学校に入学します。それまでは幼稚園などの幼児教育・保育施設に通うことができます。

そこで、ニュージーランドの主な施設を教育省のHPよりいくつかご紹介します。

ライセンス取得済み施設

教育省が定める基準(健康・安全・カリキュラム・施設・運営など)を満たし、認可・証明されている施設。国による補助はあるが私立やコミュニティ運営が基本。

保育・教育センター Education and Care Centre(デイケア / プリスクールの名前が一般的)

長時間保育が可能で、0歳から就学前までの子どもを対象。

幼稚園 Kinder Garten

地域コミュニティに根ざした施設が多い。3歳以上の子どもが対象。

マオリ語・パシフィック語導入型(2025年5月新設)

Puna reo:81%以上マオリ語で運営しこどもが自然に話せる環境となっており、言語に特色がある

保護者主導施設

プレイセンター Play Center

保護者が自主運営し教育活動に積極的に関わる。保護者自身が教育トレーニングを受け、子どもと一緒に学ぶ。

プレイグループ Playgroups

保護者と子どもが一緒に参加する非公式な集まり。地域のホールなどで開催され、交流や遊びを通じて学ぶ。

ホームベースの保育

家庭保育 Home-based Education and Care

自宅や他家庭で資格を持つホーム教育者が最大4人の子どもを対象に運営。教育センターとの連携があり教員資格取得義務がある。

すべての施設は、ニュージーランドの幼児教育カリキュラム「Te Whāriki(テファリキ)」に基づいて運営されています。遊びをとおした学びを重視する考え方が基本です。詳細は下につづきます。

ニュージーランドの幼児教育が大切にしている基本

大事にしている『テファリキ』

遊びを通じた学び』を軸に、専門の教員(kaiako)、家庭(whānau)が協働しながら、それぞれの子の興味・能力・家庭とコミュニティの文化や価値観を尊重していきます。マオリ文化やマオリ語も織り交ぜながらの教育となっていることも主な特徴です。長男が通うプリスクールでも、先生のことはKaiakoと表記します。

最初にテファリキを知った時、国として幼児教育のベースがあるのがとても興味深いなと感じました。日本のように一斉保育ではないところも魅力的で、こどもが小さいうちに教育移住できたらいいなと考え始めました。

テファリキを実現するために

STEP
観察と評価

教員が子どもの興味・能力を日常の遊びや活動を通じて観察し、Learning Storiesとして記録します

STEP
計画と実践

ステップ1をもとに、個々の子に合わせた学習計画を設計、こども・家庭と対話しながら進めます

STEP
振り返り・共有

作品や写真、Learning Storiesを通して、保護者にも日々の成長を見える化し共有します

毎週、担任の先生がLearning Storiesを写真とともにオンラインで共有します。細かいことまで丁寧に書かれてあって、英語が全くわからないわが子のことも、先生たちはよく見ています。本当にプロ。

何を学び、どのように成長したのかが家庭にフィードバックされます。見たこともない真剣な表情で作業に取り組んでいる写真を見て、感動で泣きそうになったこともありました。

海洋ごみについて学ぶ日ーごみを拾い分別するワーク

ニュージーランドの幼児教育は本当にすばらしい。

だって、これ、20時間まで無料なんです。

【幼児教育の費用】週20時間無料は満3歳から!

3歳未満の場合

施設ごとに費用は違い、3歳未満に無料枠はないため実費がかかります。

ひつじ家のプリスクールでは1時間あたりNZD9、フルタイム40時間預けてNZD360です。日本円にすると3万1000円程度(1NZD=87円計算)です。

市民権(Citizenship)、永住権(Permanent Residence)または居住権(Resident Visa)を所持している場合、国からの保育費用補助(Childcare Subsidy)があります。

就労ビザでは上記の補助がありません。なんのために働いているのか・・となりそうです。

長男、ぎりぎり3歳になっていてよかったです。

3歳以上の場合

ひつじ家のプリスクールでは1時間あたりNZD9、フルタイム45時間預けてNZD230/週です。日本円にすると2万円程度(1NZD=87円計算)です。3歳未満児と比べると少し安くなりますね。

これはなぜかというと、3歳~小学校入学までは、政府から週あたり20時間までの費用を負担してもらえるためです。施設側で手続きをするため、特に何もせず20時間無料の恩恵にあずかれます。

そして大きなメリットはビザ規定がないということです。

小学校では必要書類としてビザの確認がありましたが、幼児施設はありませんでした。良いかどうかはさておき、観光ビザでもECE20時間無料を使えるのではと思います。

それだけ、ニュージーランドが幼児教育を大切に考えている証ですね。

週20時間無料の落とし穴4つ

ただし、完全無料にするためには注意点が4点あります。施設を選ぶ前にしっかり確認しましょう!

1日あたりの無料時間は6時間まで

無料で最大時間預けたい場合、5時間を4日間、4時間を5日間などとする必要があります。10時間を2日などにすると1日4時間分は無料ではないため、費用がかかります。

そして施設ごとに、1日の最低受入れ可能時間があります。

ひつじ家のプリスクールは、6.5時間/日~なので、30分は必ず費用が発生することになります。別の園は4時間ごとの受け入れが可能でした。

食事は無料ではない

全員お弁当持参の園、持参か給食か選べて給食の場合は料金が発生する園、完全給食で費用がかかる園と様々です。献立も園によってばらつきが大きいです。

本当に日本の給食制度ってすばらしいですよね。補助もあるし・・

スクールホリデー期間中は閉園する施設がある

ニュージーランドは、学校のターム(学期)ですべてが動きます。習い事も、ターム間のホリデーはお休みになるんですよね。しかも、年4回のタームの間に各2週間のホリデーがあります。(夏は1か月半のホリデー)

特にお仕事をしている方、予定している方は慎重に確認したほうがいいです。

20時間無料ではない施設がある

ここまでくると完全無料の施設あるの?って感じもしますが、ECE20時間無料については、教育省公式で施設ごとの登録状況が見れます。

施設の多くはホームページにも載せています。

私自身は、Google Mapで通える範囲の施設を探し、評価を確認し、ホームページを確認してECE20時間無料をチェックしていました。

4園の比較

先ほどの注意事項を確認しながら、スクールホリデー期間中に開園している園を選び、入園について実際に問い合わせをした園は5つです。うちひとつは待機が発生していて今年中の入園が難しいとのことでした。

4つの園について特徴を比べてみましょう。

A園について

最初に見学に行った園です。その頃は20時間無料に対応していない施設があることを知らず、長女の小学校に最も近い園に直接訪問しました。

いきなり訪問したにもかかわらず、とても丁寧に空き状況や値段について教えてくれました。園長いわく、「食事を提供しているので無料は対応していない」とのことで別の園を紹介してくれました。

ニュージーランドの人たちは優しいです。

B園について

今回は、ECE20時間無料を確認したうえで、ホームページから予約をして見学に行きました。ニュージーランドはネット上でさまざまなことが完結します。電話でやりとりをしなくていいのは、ネイティブではない日本人にとって非常に助かります。

先生たちはとても優しく、こちらの園には日本人の先生が在籍していました。

食事はないため持参することになりますが、特に最低受入れ時間もなく完全無料で20時間の利用が可能です。食事もレンジがあるので温め可能でした。

日本人の先生がいることに心惹かれましたが、現在、夫、6歳の長女のお弁当を毎日作っていて、ここに3歳のお弁当が加わることになります。3歳用に食事を細かく切り、好き嫌いに合わせてバランスの良いメニューを考える・・・しんどいかも。

施設が小規模で園庭も広くはなかったため、一旦保留としました。

C園について

こちらはいつでも見学OKとホームページに記載があったため、直接訪問。

ヤギや豚を別棟で飼っていて、施設も広く、印象がとてもよかったです。ラーニングストーリーも見せてもらい丁寧に保育している印象でした。

また食事は持参か提供か選べて、園で食べる場合は一日あたりNZD7ということでした。食事もあって、息子も気に入ったので、そのまま入園手続きをしました

こちらの園は2週間の慣らし保育期間を設けていて、2週間後が入園日になります。慣らし保育期間は親子で来園して滞在するという不思議な園でした。

そして、2回慣らし保育で計6時間ほど滞在し、入園を辞退することにしました。理由は次のとおりです。

  • 先生が滞在中息子の名前を呼ぶことはなかった
  • 乳児クラスの先生が保育中に寝転んで携帯を見ていた(あくびしまくり)
  • トイレの介助が一切ない
  • 他のこどもの発語が少ない
  • ランチが市販の食パンにハムをはさんだもの2切れのみ

一緒に園に滞在してみるのは大切だと心から痛感。英語が全くわからない息子にとって、今後先生との信頼関係を築くのは難しいだろうなと感じました。

午前中4時間のみ滞在でおむかえがきて、ランチを食べない子も一定数いました。ひつじ家はなるべく送迎の時間を減らしたいので、その選択肢はありませんでした。

Stables Montessori Preschoolについて

最後が、現在通っている園です。こちらも見学はオンラインで申し込み。

3歳以上は2クラスに分かれていて、乳幼児合わせて130人まで受け入れ可能な園です。ちなみに、ニュージーランドでは異年齢縦割りクラスが一般的です。

モンテッソーリ園は人気が高く待機があることも多いのですが、2024年開設のためまだ受け入れ可能とのこと。施設もあたらしく先生も熱心な印象でした。

ですが前述のとおり、一日最低6.5時間の保育というルールがあり30分はチャージされること、特別教育費用ということでNZD9のデイリーチャージがあり、合わせてNZD13.5、週あたりNZD40.5(約3500円)がかかります。

ただしこの料金には、モーニングティー、ランチ、アフタヌーンティーの食事が含まれます。園内手作りの給食!

メニュー
とある日のメニュー ランチがパスタ、おやつがサンドイッチ!
デイツローフ
手作りデイツローフ♡おいしそう

共働きではないひつじさん家にとって出費は厳しい、でも息子が楽しく通えることが一番かなと入園を決めました。

慣らし保育も、息子の名前をしっかりと呼んで、たくさん話しかけてくれて安心でした。

入園に必要な書類

  • IDのコピー(パスポートコピー)
  • 母子手帳の予防接種ページコピー
  • 入園申請書

母子手帳の予防接種ページは英語並記が一般的なのでしょうか。わが家の自治体の母子手帳には英語が書かれてあったので、そのまま提出しました。

入園申請書は園独自のもので申請します。

すべての書類がオンライン上のアップロードで完結します。もしくは事務職員に直接原本を渡せばコピーを取ってくれます。

入園後の実際

デジタル対応

登降園時のチェック、おたより、ラーニングストーリーの共有はすべてデジタル上で完結します。習いごとに関してもデジタルなので、アプリがたくさんになることはデメリットですが、落ち着いて確認ができペーパーレスで便利です。

持ち物

着替え以外必要ありません。長男はお茶を好むのでマイボトルを持たせていますが、お水も自由に飲めるよう工夫されています。

おむつが必要な子はおむつ持参になります。

日本では、お布団、上履き、園指定のバックなどと持ち物が多いですよね。こちらでは、親は本当に楽ちんです。

長男の様子

日本では保育園に行くのを嫌がっていた長男。毎朝、行きたくないと泣き叫び・・・つらい日々でした。

今はお仕事をしていないので、泣かれたら何と言ってよいかわからないのですが、最近は朝泣かずにバイバイできることが増えてきました!先生たちの愛情もひしひしと感じますし、何といっても子を否定しない。

言葉は通じなくても、決まったお友達とよく遊んでいる姿を目にしますし、ニュージーランドの幼児教育施設のすばらしさを感じています。

まとめ

ニュージーランドは、3歳になると20時間まで無料で幼児教育施設が利用できます。

4つの落とし穴に注意しつつ、すばらしいニュージーランドの幼児教育をぜひ体感していただきたいです。

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