わたしたち家族4人は、2025年春、ニュージーランドへ移住しました。治安がよくて、食材が豊かでおいしくて、子育てしやすいこの街に移住できて、本当によかったです。そんなひつじさん家の移住~永住権ゲットに向けてのこれからをお伝えしていきます。

子連れで海外移住してみたい!実際どこの国がいい?実現可能性は?
この記事ではそんな方に向けて、子連れ海外移住の国選びについてお答えします。
- 海外移住を検討した国
- ニュージーランドを選択した理由
- 就労ビザ(AEWV)とグリーンリスト職種での永住権について


ひつじさん家
- クライストチャーチ1年目 2児の母
- 電気工事士の夫(40代)がNZ企業へ転職
- マイルやポイントを活用して毎年海外旅行
- お得情報をこよなく愛す
当ブログでは、大きく3つのテーマについて記しています。
- 海外移住
- NZ現地(子育て)情報
- お得に海外旅行する方法
移住を検討した国
ひつじ家には、年の差4歳の2人のこどもがいます。
海外移住したいと思った理由のひとつは、こどもの語学でした。
わたしたち夫婦は、英語圏での滞在歴があり英語での日常会話は可能です。しかし、母国語ではないもどかしさを感じることが多々ありました。
これからは『英語ができる』のは当たり前、それ以上に『英語でなにができるか』が重要視されるだろうことも肌感覚で感じていたので、英語圏にしぼって移住を検討することにしました。
そこで候補にあがったのが、3つの国でした。
- オランダ
- オーストラリア
- ニュージーランド
1.オランダ
日本人にとって、オランダは起業ビザの取得が簡単です。
オランダ移住のメリット
- €4500の資本金で事業登記し、起業ビザを申請できる
- 起業ビザで配偶者が自由に働ける
- こどもの学費無料、さまざまなオルタナティブ教育があり質が高い
- EUの中でも英語が通じる
- 5年間の滞在でEU永住権取得可能
オランダといえば教育。イエナプランを筆頭に、個性を尊重し共生する教育方針となっています。18歳まで義務教育が実施され、公立校私立校どちらも無償。こども幸福度は世界1位となっています。※2020年ユニセフ
オランダ移住のデメリット
- 個人事業が成功するかどうか
- 公用語はオランダ語
- 家の質が低い
オランダの一番のネックは、会社員であるひつじさん家にとって、個人事業が成功するのかというところでした。
こどものことを考え、頻繁に国を移動することはしたくありませんでした。事業が失敗して資金が尽きて帰国・・・しかも時期がよめないというのはリスクが高いと感じました。
また英語は通じますが、日常生活はオランダ語です。学校などの公的書類や授業もオランダ語です。
EU圏では何か国語も話せることは当たり前のことですが、一方難しい日本語の維持をしながら、オランダ語と英語、しかも親もオランダ語を習得する必要がある・・・英語ですらマスターしてないのに?
真剣に準備を進めていましたが、どうしても妻側の不安が拭いきれず・・・却下となりました。
2.オーストラリア
2年以上の就労ビザ取得を想定しています。
オーストラリア移住のメリット
- 気候が最高にいい
- コーヒーがおいしい
- 海がきれい
- 公用語が英語
- 給料が高い(パースの電気工事士平均時給60ドル!)
- 数年の滞在歴があるので知り合いがいる
オーストラリア移住のデメリット
- 就労ビザの取得が年々難しくなっている
- 3歳以上の幼稚園、保育園に費用がかかる
- 就労ビザでは小学校以降の学費がかかる(※州によって異なる)
- 医療費がかかる
- 物価が高い
- 家賃も高い
地方移住者が申請できるDAMAビザに関しては55歳までと門戸を開いています。
ですが、多くの方が検討するであろうMaster/PHDを卒業後就労できるビザに関しては、2024年に申請可能年齢が35歳までになりました。
技術移民系のビザは45歳未満が申請可能で、40代の私たちにとってハードルが高く、永住権取得までの道のりはだいぶ険しいなという印象でした。



2024年7月にはすでに移住準備を進めていた我が家。今後、ニュージーランドで職歴を積みながら、Perth移住を検討するときがくるかも。クライストチャーチはとてもいいところ、だけど冬は寒すぎる・・
医療費も保育費もかかり、ビザ費用を含めてたくさんの費用を費やしてようやく永住権取得となります。
日本の第一種電気工事士資格の移行についても情報が見つからず、あえなく断念となりました。
3.ニュージーランド
メリットがたくさんあるのでまとめて紹介します!
2年以上の就労ビザ(時給は中央値以上)を想定しています。
メリット | デメリット |
---|---|
治安がいい 公用語が英語 幼稚園は週20時間無料 義務教育期間の学費無料 医療費無料(公立) 日本の電気工事士資格移行が可能 配偶者がワークビザを取得できる 永住権申請が55歳まで可能 PR取得後の居住要件がない 給料が高い | 住宅の断熱性が低い 物価が高い 家賃も高い IKEA、コストコ、Amazonがない すべての国から遠い |
治安については、経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)の世界平和度指数(2025)でニュージーランドは第3位にランクインしています。
ちなみに1位はアイスランド、2位はアイルランド、日本は12位です。
実際に暮らしてみると治安のよさをとても感じています。自転車やキックボードに鍵をかける必要はありません。
また家族連れで移住するからこそ、義務教育期間だけではなく幼稚園・保育園も無料になるのは大きいですね。


公立病院の医療費無料も後押しとなりました。
公立病院は、受診できるまで長い待機期間があるそうです。わたしたちは、万が一にそなえて民間の医療保険に入っています。
ただし医療費や教育費が無料になったり、パートナーがNZで自由に働くためには、時給規定などの要件があります。
AEWVでの就労とは?永住権につながるグリーンリストについて
今回、夫が申請したのはAccredited Employer Work Visa(AEWV)です。
このAEWVは2022年7月に始まった比較的新しいビザです。
ざっくりとした説明ですが、政府に認定された雇用主がスポンサーをすることで取得できるビザで、最大5年間の滞在許可がおります。
そして電気工事士は、ニュージーランド国内で人手が不足している職種=グリーンリストに掲載されているため、条件はありますが、2年働くと永住権を申請できる優遇措置があります。
グリーンリストには職種によってTier1、Tier2があります。
主な違いは下の表にまとめましたが、Tier1は直接居住権を狙えます。
Green List | Tier1 | Tier2 |
職種例 | 歯科医、正看護師、准看護師 電気技術者、ソフトウェアエンジニア | 電気工事士、クレーンオペレーター、幼児教育教員 |
パートナー/子 | ビザサポート可 パートナー、子ともに永住権 | ビザサポート可 パートナーはオープンワークビザ※ 子はドメスティック扱いで学費無料 |
英語力証明 | IELTSでoverall6.5以上 | AEWV申請時は必要なし Work to Residence Visa申請時はIELTSでoverall6.5以上(パートナーは5.0) |
永住権 | Straight to Residence Visa ダイレクトに居住権申請 2年間の就労でPR(永久不滅の永住権)申請可能 | Work to Residence Visa 認定雇用主(Accredited Employer)のもと職種ごとの条件(時給中央値以上、フルタイム雇用など)を満たして2年就労すると居住権を申請可能 その後2年間の就労でPR申請可能 |
※職種のANZSCOスキルレベルと時給によってPartner of a Worker Work Visaのサポート可否が決まります
時給が満たない場合はPartner of a Worker Visitor Visaになります



電気工事士はANZSCOスキルレベル3
時給NZD26.85以上(時給中央値80%以上)を交渉できたので、パートナーが就労制限なく働けるオープンワークビザを申請できたよ。
ビザの要件は年単位で変わります。詳細は都度、移民局サイトや認定を受けた移民アドバイザーへ確認ください。
Tier1の職種は100以上あります。
ご自身の職種があるかどうかニュージーランド移民局のGreen List rolesをご確認ください。
今回、ひつじさん夫には5年間のAEWVが発給されました。家族みんなで、認定雇用主での就労が続く限り5年間は滞在できます!
その後のWork to Residenceには、中央値以上の時給(NZD33.56/2025.8月~適用)やIELTSなどの要件があって険しい道は続きますが、電気工事士フルライセンスを取得すれば時給要件は達成できそうです。
ニュージーランドを選んだ理由 まとめ
公用語が英語であること、治安がいいことにプラスして、金銭的な負担がかかりすぎず永住権へのみちが見えたことが選んだ理由になります。
グリーンリストに記載のある電気工事士として認定雇用主へ就職、その後職歴を重ねて永住権をめざすという道を選びました。
ニュージーランドを選んだ理由 番外編
ここまでいろいろと挙げてきましたが、ニュージーランドに決めた大きな理由には続きが・・・
それは “先人がいた” ことです。
「ニュージーランド」「電気工事士」で検索すると必ずヒットするブログがあります。
おこがましすぎるのでリンク掲載はしませんが、この方のブログを読み漁り、情報を得て、わたしたちにも叶えられるかもしれないと頑張ってきました。本当に感謝しています。
頑張れたのは先人が切り開いた道があったからこそ。
今度はわたしたちが歩んできた道を記すことで、移住に向けて頑張っている方の後押しになればと思います。
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